ワタリガニの基本的な取り扱いと保存の重要性
ワタリガニはその他のカニ類と同様に、「新鮮な状態での調理が」美味しさを最大限に引き出す鍵です。
しかし、ワタリガニは特に傷みやすく、適切な保存方法を知っていることが非常に重要です。
ワタリガニの基本情報と保存の重要性について解説します。
ワタリガニとは?その特徴と魅力
ワタリガニは、その名の通り「渡る蟹」であり、泳ぎを得意とする種類です。
主に中国や韓国、北海道南部から九州にかけての沿岸部で獲れることが多いです。
一般的に和名で「ガザミ」とも呼ばれています。
ワタリガニの身は他のカニに比べてその身の味の濃さが群を抜いていると言われます。
鍋料理や焼きガニ、蒸しガニなど、多様な料理に利用されることが多いですが、特に「カニみそ」とメスガニの内子は多くのかに好きを魅了しています。
しかし、ワタリガニを最大限に楽しむためには、獲れたての鮮度を保つことが不可欠です。
カニ類は自分が持つ酵素の働きで死んだ後急速に劣化してしまいます。
なので、できるだけ生きているものを選ぶことと、茹でガニの場合は甲羅が鮮やかな朱色で艶があるもの、腹が白いものを選びます。
なぜ正しい保存方法が重要なのか
ワタリガニの保存方法は、その鮮度を保つために非常に重要です。
間違った保存方法は、ワタリガニの身をパサパサにしてしまうなど、早期劣化を招きます。
特に、ワタリガニは水分が多いため、冷蔵庫での保存は推奨されません。
冷蔵庫内の乾燥した環境は、カニの身をさらに乾燥させてしまうからです。
適切な保存方法には、主に冷凍がおすすめされています。
冷凍することで、ワタリガニの身の鮮度を長期間保つことが可能となり、解凍後もほぼ生きたままの状態に近い鮮度を味わうことができます。
しかし、冷凍には正しい手順が必要で、生のまま冷凍する方法と、茹でてから冷凍する方法があります。
それぞれに適した手順を踏むことで、解凍後もワタリガニを美味しく食べることができるのです。
このように、ワタリガニの正しい取り扱いと保存方法を学ぶことは、美味しく安全にカニを楽しむための第一歩です。
ワタリガニの適切な保存方法とは?
ワタリガニに限らず、カニを長期間保存したい場合にベストなのは冷凍保存です。
ワタリガニはとっても傷みやすく、生の状態で保存しようとすると本当に短い期間しか保存することができません。
ですが、冷凍保存なら傷みにくく、保存方法としておすすめです。
茹でてから冷凍保存するときの手順
冷凍保存のポイントは、ワタリガニを茹でてから冷凍することです。
自分で茹でてからワタリガニを冷凍した場合の保存期間は3日程度です。
ワタリガニは臭みが出やすく傷みやすいのでなるべく早く食べ切るようにしましょう。
茹でる前の下処理として、生きている場合は茹でる前に必ずしめるようにしましょう。
しめてからでないとワタリガニの足がバラバラに外れてしまいます。
しめる方法は簡単で、アイスピックなどをワタリガニの口にまっすぐ入れるだけです。
手順
- ワタリガニが生きている場合はしめる。
- ワタリガニの表面を流水で洗う。
- ワタリガニが収まる大きさの鍋にたっぷりの塩水を沸かす。
- 水から茹でて、しっかりお湯が沸騰してから10分位を目安に茹でてください。
- お湯からあげてそのまま冷めるまでおいておく。
- しっかり冷めたことを確認してからラップで3重に包む。
- 冷凍庫で冷凍して保存する。
ワタリガニの茹で時間はワタリガニの大きさにもよりますが、一般的にこぶしサイズのワタリガニであれば10分から15分が適切です。
それよりも大きな大型のサイズであれば20分程度です。
生のまま冷凍保存するときの手順
生のワタリガニを家庭の冷凍庫で冷凍すると劣化しやすいのであまりおすすめはできません。
ですがどうしても生のまま冷凍したい!という方のために手順をご紹介します。
生のまま冷凍した場合の保存期間は2日程度です。
茹でてから冷凍するよりもさらに臭みが出たり、味が落ちたりしやすいので注意しましょう!
手順
- ワタリガニが生きている場合にはワタリガニをしめる。
- ワタリガニの表面を水で洗う。
- ワタリガニの表面の水分をしっかり拭いて取る。
- 金属製のバットに乗せて冷凍庫で凍らせる。
- 凍ったらラップで3重に包んで保存する。
茹でたワタリガニの解凍方法とレシピ紹介
適切な解凍方法
食べる1日前に冷凍庫から冷蔵庫に移してゆっくりと解凍するようにしてください。
生のワタリガニを解凍するときも同じように冷蔵庫で解凍する方がいいです。
流水で解凍してしまうと旨味が水で流れてしまうのでおすすめできません。
また解凍するときにはワタリガニを深めの器に乗せて解凍するのがおすすめです。
解凍するときにどうしても水分が身から出てきてしまいます。
その水分が漏れてしまうと冷蔵庫の中がワタリガニ臭でいっぱいになってしまいます。
また、解凍時に出た水分はそのまま味噌汁やスープに使っても旨みがでているので無駄なく美味しくいただけます。
ワタリガニを使ったおすすめレシピ紹介
ワタリガニはその独特の風味と食感が魅力で、様々な料理に活用できます。
ここでいくつかのレシピを紹介します。
- ワタリガニの鍋: 寒い季節にぴったりのワタリガニ鍋は、ワタリガニの旨味がたっぷり溶け出したスープを簡単に楽しめます。野菜と共に煮込むことで、さらに栄養満点の一品に。
- ワタリガニのチリソース: ピリッと辛いチリソースで炒めたワタリガニは、ご飯のおかずにも、ビールのおつまみにも最適です。カニの甘味とスパイスの辛味が絶妙にマッチします。
- ワタリガニのパスタ: ガーリックとオリーブオイルで炒めたワタリガニをパスタに絡めて、海の風味たっぷりのイタリアンをお楽しみください。フレッシュなハーブをトッピングすると、さらに風味が引き立ちます。
まとめ
この記事では、ワタリガニの保存法について、生の状態と茹でた状態での冷凍方法、さらに適切な解凍テクニックを解説しました。
ここでは、これまでの内容をまとめつつ、ワタリガニの保存で最も効果的な方法を紹介します。
最適な保存方法の選択
ワタリガニの保存方法を選ぶ際は、以下の点を考慮することが重要です。
保存期間
短期間であれば冷蔵が可能ですが、24時間を超える場合は冷凍を選ぶべきです。
用途
使用する予定がすぐであれば、生の状態で冷蔵庫に保管し、食べる前に茹でる方法がおすすめです。
長期保存する場合は、茹でてから冷凍する方法が味と食感を保つのに効果的です。
品質維持
茹でたワタリガニを冷凍する場合、冷却と水分管理が鍵となります。
適切に水分を拭き取り、空気を抜いて密封することが重要です。
これらの方法を適切に選び、実施することで、ワタリガニの美味しさを最大限に引き出し、安全に楽しむことができます。
適切に保存をし、ワタリガニ料理を楽しんでくださいね。